四季を通して『くつろぎ日和』~伊東遊季亭の過ごし方一例~

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はばのり【今が旬!稀少な磯の恵み】

・・・この黒い物体。

「はばのり」ってご存じでしょうか。

「はんばのり」とも呼ばれ、1月から2月にかけて旬を迎える海藻です。

千葉や神奈川、静岡などの限られた地域でごく少量しか取れず、ほとんど地元で消費されるため、広い流通には乗りません。

一般的な海苔に比べて、葉が大きめで目が粗く、素朴な見た目のはばのりですが、昔から「幅をきかす」という意味も込められた縁起物として地元の方に珍重されてきました。

真冬に荒磯に自生しているはばのりを引っ搔いて収穫します。

根元に石が付着しているため、丁寧に糸切バサミで切り落とし、美味しそうな部分を選抜します。

それから枠に流し入れて天日でおよそ2日間ほど干します。

養殖は出来ず全て天然物で、「海藻の中ではんばが一番手間がかかる」と言われているそうです。

A4サイズ大1枚で1000円前後と大変高価なのもうなずけます。

はばのりの特徴は何と言っても鮮烈な磯の風味。

感じる苦みもアクでは無く野趣あふれる味わいです。

持ち味をこわさず、ごくごくシンプルに食べるのが正解。

油をひかないフライパンでもアルミホイルでもOKですが、炙り焼きにします。

みるみるうちに鮮やかな緑色に変わり、磯の香が漂って来ます。

アルミホイルのままパリパリと揉んでほぐします。

炊き立てご飯に乗せて、生醤油を垂らして完成。

ゴリゴリした噛みごたえと際立つ磯の風味から、荒磯の光景が浮かんでくるようです。

ご飯の友としても絶妙ですが、味噌汁に浮かべても絶品。

軽く炙ったものに、ちよっと醤油など付けて、そのままお酒のおつまみとしても最高です。

この度は有難い事に、漁師の方からのいただきものでしたが、この時期収穫があれば、地元の海産物店やスーパーなどで売られています。

運良く見かけたら、是非ご賞味をお勧めします!

フロント 江藤

 


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