「めぼう」ってご存じでしょうか。
イカの口の部分を干した伊東を代表する珍味です。
名称は「めぼう」の他、「トンビ」、またはそのものズバリ「いかの口」など様々です。
よく国道沿いの干物屋さんの店先に「珍味・いかのくち」と書かれた看板も見かけます。
イカの口はイカ一杯に一つだけ、と考えるとこれは壮観な眺めです。
イカの口は10本の足の付け根の真ん中に位置し、イカはここで物を捕食し、また海水をブワっと吐き出して前に進むジェットエンジンのような機能も担っています。
一杯のイカから一つしか取れない「めぼう」、中には歯の役割をする硬いクチバシがありますが、この部分は取り除いて干物にしてあるものがほとんどです。
今回は大ぶりのアオリイカの「めぼう」を購入。
梅干し大のイカの口がお団子のように串刺しになって売っています。
3串で750円。
イカも近頃は数が少なくなり、値段も上がってきているようです。
まずは焼いて食べてみます。
そもそも塩気があるので、なにも付けずにそのままで。
程よい歯ごたえにジュワっと広がるイカの旨味、お酒のつまみに最高です。
そして、今度は串から一つずつ外してフライにしてみました。
これもいけます!
ウスターソースにタバスコをちょっと落としたのを付けてみたら、なかなか洒落たおつまみになりました。
今回はアオリイカの大玉にしてみましたが、一般的にはスルメイカの「めぼう」の方がよく見かけるかもしれません。
スルメイカのめぼうは一つがチョコボール大の大きさ、コリコリとした食感を楽しめます。
珍味といってもクセは無く、イカの旨味が凝縮された「めぼう」。
今回は「山六ひもの店」で購入しました。
「桂穂丸(けいほまる)干魚店」など、国道沿いの干物屋さんの多くで販売しています。
是非一度お試し下さい。
フロント 江藤